
ロシアの伝統工芸・ラッカー塗り細密画の四大産地のひとつ、パレフに伝わる技法で作られたカヴァリョフ作 パレフ塗り 円形シュカトゥールカ(箱) <サルタン王の物語>です。直径16cmの円形の上フタの上に、サルタン王の物語 Сказка о царе Салтанеのいろいろな場面がぐるっと描かれているユニークな作品。作家さんの技量が光ります。
魔法をかけられて白鳥にされた王女とグヴィドン王子の出会い、金のくるみをかじるリス、王妃と王子を迎えに行くサルタン王、島に着いたサルタン王がグヴィドン王子やミリトリサ王妃、白鳥姫と会う場面………。物語がよみがえります。プーシキン作の物語に、ロシアの作曲家、 リムスキー=コルサコフ がこの話に基づいて、オペラを作ったことでも有名です。
下地を塗ってから絵を描き、その上にクリアラッカーを何重にも塗っていきます。そのため、まるで陶器のようなつややかな質感が生まれています。箱の内側は赤で塗られていて、グヴィドン王子と白鳥王女が出会う場面の下部には「パレフ Палех」「サルタン王のものがたり Сказка о царе Салтане」、そして作家さんであるカヴァリョフさんのサインが入っています。箱の裏にもパレフのマークが入っています。
【サイズ】 円の直径:16cm、高さ:3.6cm
斜め上からみたところ。円形の箱に物語の場面がグルっとえがかれた面白い構図です。
グヴィドン王子が白鳥に姿を変えられた王女と出会う場面。下部には写真では見づらいですが、「パレフ Палех」「サルタン王のものがたり Сказка о царе Салтане」、そしてカヴァリョフさんのサインがあります。
グヴィドン王子の国では、エゾマツの下でリスが歌を歌いながら黄金のクルミをかじり、中の実はエメラルド!
真実を知ったサルタン王が、国から追い出した王妃と王子を魔法の島まで迎えに行く場面。
グヴィドン王子がサルタン王を案内し、ミリトリサ王妃と白鳥に姿を変えられていた姫と引き合わせる場面。
フタを開けてみました。箱は内側が赤色で塗られています。下の箱のサイド部分には、金彩で連続模様が描かれています。
箱の裏には「パレフ」の印があります。